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COBIT 5を使ったサービスデスクの改善

By Claudio Cilli, Ph.D., CISA, CRISC, CISM, CGEIT

COBIT Focus | 2018年3月26日 English

Claudio Cilli ITサービスデスクは、あらゆる組織の日々の業務で重要な役割を演じている。それが上手く機能するときに、他の全てのアクティビティが上手く遂行する。もし、適切な技術スキルがないか、または必要な感情移入しないか何れかの理由で、サービスデスクを遂行できなければ、主要な要員とアクティビティが損害をうける。

効果的なサービスデスクは、関与するリソースと必要なインフラストラクチャの両方で、かなりの関連コストがかかる(例えば、チケッティングソフトウェア、インシデント管理、トラッキングソフトウェア)。そのため、これらの取組みを最適化している組織にとっては、効果と予算をバランスさせることが極めて重要である。

サービスデスクの技術スキルとカスタマーサービスのスキルを改善することは、カスタマーケアの前線に位置する組織のサービスデスクとして、次に組織の顔にふさわしいかという点で、生産性にとって、そして総合的な顧客体験にとって極めて重要である。

もし組織が、ITガバナンスの実施または最適化のためにCOBIT 5 を適用していれば、ゴールの達成を助けるために、そのフレームワークの柔軟性を利用することが可能である。実際に、ITILの優れた実践手法にもマップされる、提供、サービス、サポート (DSS) のプロセスは、必要なアクティビティとパフォーマンス測定のキーを提供している。

COBIT 5にはあなたが必要な全てのものがある: あなたは、使いこなす方法を学ぶことだけが必要である。このケースでは、COBIT 5を使う目的は、サービスデスクの活用、実施またはカスタマイズを高めることである。

次の3つの項目を考えてみよう:

  1. 適切なCOBIT "エントリーポイント" を選定—最初にやるべきことは、COBIT プロダクトファミリーから適切なCOBIT 5出版物を選定することである。このケースでは、COBIT 5: Enabling Processes が良い選択である。プロセスリファレンスモデルを見ると、2つの興味深いプロセス:DSS02 サービス要求とインシデントの管理とDSS03問題管理が注目に値する。それらはまさに必要なものである。
  2. プロセス管理の実践手法の適切な部分を選定—答えは、実行責任、説明責任、協議先、報告先 (RACI)のチャートとマネジメント実践手法である。それらは、やるべきこと, 誰がどうやってやるべきかが示されている。加えて、それらは関与のレベルのような、有益な情報も提供している。
  3. 主要業績評価指標 (KPIs)を定義—どのくらい上手くプロセスが作用しているかの測定を準備する。COBIT 5は多くのKPIを含んでいる。多くのKPIは、必ず適用する必要があるという訳ではないが、良いガイダンスを提供することができる。実際、新しいプロセスで最も難しい部分は、どの要因が効果測定に重要であるかを決定することである。COBIT 5は、優れた実践手法から得られた多くの良質のKPIsを提供することをサポートしている。それらは安全に使うことができる。

では、我々の問題の解決策を作ってみよう:

  • インシデントと問題管理を実行—熟練したインシデントと問題管理のプロセスは、効果的なサービスデスクへのキーである。それを実行することは、サービスデスク管理者にまで影響する。ITILは世界的に認められたサービス管理方法論であり、サービスデスク実施のやり方を変えることができる。ITILサービスライフサイクルの運用フェーズには、日々のサービスデスクに影響を与えるものに対する多くの観点が含まれている。リーダーシップスキルと従業員を動機付けする能力もまた、サービスデスク管理者がそのチームメンバーを鼓舞する2つの重要な点である。

    DSS02とDSS03は何をやるべきかを示している。プロセス記載内容の最初の部分は、プロセスの目的, ビジネスとITのゴール等を示している。このケースでは、サービスデスクが必要であり、そのゴールがコスト効果を高め効率化することであるため、それらが必要とされない可能性もある。
  • デスクトップのサポートとカスタマーサービスにフォーカス—見落とされることが多いデスクトップサポートの2つの領域が、ビジネスライン(LOB)のアプリケーションとカスタマーサービススキルの支援である。Microsoft Officeは、世界中でもっとも広く使われているオフィススィートである。しかしながら、デスクトップサポートの専門家は、典型的なオフィスワーカーほど頻繁にはそのソフトウェアを使わない傾向があり、それに関係する疑問を手助けする準備していない。

    効果的なカスタマーサービススキルはまさに重要であり、どのサービスデスクでも必要不可欠な部分である。職業上の礼儀と、顧客の不満に対処する方法を理解することが、あらゆるサービスプロバイダーとその顧客の間の絆を強める。チームメンバーの技術的な洞察力にかかわらず、Microsoft Officeのトレーニングとカスタマーサービスの基礎を理解することで、全てのレベルのデスクトップサポートがもっと効果的になる。

    再度、DSS02とDSS03がキープロセスである。
  • 適合されたトレーニングを活用—CompTIAやMicrosoftのようなリーディングベンダーからの権威あるトレーニングソリューションを活用することで、技術成熟度を引き上げることにより、サービスデスクチームを一変させることができる。多くの組織が、異なるレベルのスキルと異なるトレーニングニーズが必要となる複数ティアのサポートを維持しており、そのため、強力なリーダーシップと既存の優れた実践手法の実行を確実にするために、サービスデスクのマネジメントに関する改善領域を特定することが重要となる。

    これは新しいが、良く訓練されたサービスデスクオペレーターは現実に差異を生み、手助けとなるCOBIT 5へ再び向かう必要がある。

    トレーニングはいくつかのプロセスで行われるが、このケースではAPO07 人的資源の管理の監査/保証プログラムが1つだけ適する。APO07.01 十分かつ適切な要員の維持と、APO07.03 要員のスキルと遂行能力の維持は、COBITが全ての関連ニーズを包含していることがわかる正しいガイダンスを提供している。

結論

COBITは、IT監査人と管理者の優れたコミュニティの経験とスキルに由来している。それは、ITガバナンス課題に対する実践的なソリューションを提供する。必要なことはそれを使いこなす方法を学ぶことである。それが達成されたときには、全てのITガバナンスの課題に対するソリューションはその中で発見することができる。


Claudio Cilli, Ph.D., CISA, CRISC, CISM, CGEIT

大学教授, 研究者, 情報セキュリティコンサルタント。専門領域は、コンピュータサイエンス, ソフトウェアコンプライアンス, 語彙・意味分析, 情報システムの分析・開発である。彼は多くの科学・アドバイザリのボードメンバーで、コンピュータセキュリティとITガバナンスの研究課程を教えている。また、シリーは国連のthe Office of Internal Oversight Servicesのコンサルタントでもある。彼は、ISACAローマ (Italy) 支部会長であり、数種の特別書籍と雑誌記事の執筆・出版を行っており、多数の国際会議やセミナーで頻繁に講演している。